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世は乱れていた――。
跳梁跋扈するもののけ、悪鬼羅刹――。
そしてそこにつけこまれ、崩壊していく人の倫理――。
乱れる人心の世界を憂いた天界の長・釈迦は、ある人物に、乱れた世に良き教えを説くように命じた。
それが――
幼き頃に別れ、釈迦の元に弟子入りという名目で引き取られた――金蝉師。
俺の妹だった――。
『乱れた世に良き教えを人々に説き、人々の心を変えていく』
それは、険しくも困難な道。
金蝉師は自分の人生と引き換えに――否。
半ば強制的に捨てさせられ――世界を救う者という耳障りの良い言葉と共に、贄とさせられたのだ。
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