前世

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贄とさせられた妹をどうしても見捨てられず、俺は彼女の護衛を志願した。 離れて暮らしていた妹は――金蝉師は美しく成長していた。 俺は――彼女に恋をして、愛してしまった。 妹ではなく、一人の女として――愛してしまったのだ。 ―――――― 「私もです。悟空兄様――いえ、斉天大聖――。私も貴方を愛してます――」 募る想いを押さえきれず――。 何もかも失う覚悟で、全てを金蝉師に打ち明けた夜――。 金蝉師は俺にそう答えた。 歯止めは効かなかった。 そのまま、金蝉師をしとねに押さえつけ、衣を剥ぎ取り、一糸纏わぬ姿にして――。 幼子が母を求めるように、彼女の胸に顔を埋めた。
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