第1章

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最期の口付けをしようとロボットの口に自分の唇を押しあてた。 その時、閉じられていたロボットの瞼が開く。 「お待ちしておりました。私を愛してくれてありがとう」 ロボットは機械とは思えない美しい声を発し、その心地良さで私を震えさせる。 「何故、動いたんだ。物理的に動く筈がないのに」 「私は一途な人の愛を感じて初めて動けるのです」 それを聞いて私は祖父の言葉を思い出していた。
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