橙 × 紫

4/4
前へ
/9ページ
次へ
座るなり、そわそわ落ち着かない様子のにっしー。 「 落ち着きないけど大丈夫?笑 」 軽く言ったはずなのにいつもの笑いはなく、 「 ・・・宇野ちゃん 」 ん? と顔を上げるといつになく真剣な眼差しでこっちを見ていた。 つられて私も真剣になる。 「 一回しか言わないからよく聞いて? 俺ね 宇野ちゃんが好き。 」 その言葉と同時に頬に何かが伝う。 「 ・・・にっしー・・・っ 私っ 」 「 まだ泣くの早いよ? 」 そういって取り出したのはハートの入れ物のチョコレート。 「 開けてみて? 」 言われた通りに箱を開ける。 「 ・・・すごい・・・ 」 綺麗に並べられてたチョコレート。 その中に光る何かが見えた。 「 うそっ・・・これっ・・・ 」 ・・・指輪。 「 つけたげる。貸して? 」 そういって私から指輪をとった。 「 俺のっていう印ね? 」 そういって私を抱きしめた。 その温かさにまた涙が溢れる。 「 実彩子好きだよ。 」 「 ・・・私も・・・ 」 ______________ホワイトデーの最高のお返し。 ( もし私が断ってたら指輪どうしてたの? ) ( え、実彩子が断らないことぐらいわかるよ )( は、) N E X T → あ と が き
/9ページ

最初のコメントを投稿しよう!

20人が本棚に入れています
本棚に追加