3819人が本棚に入れています
本棚に追加
/36ページ
何故なら黒田君の手にあるビニール袋の中身は、ビールが2本と新品の歯ブラシ、極めつけに新品のシャツが見えていたからだ。
「そう。
じゃあ、黒田君、おやすみなさい」
「あ、はい。お疲れ様です」
背中合わせに離れて行く黒田君の気配を感じながら俺も歩き出す。
まぁあれだけの色男なだけに、こんな夜中に押しかけても泊めてくれる女の一人や二人いてもおかしくないだろう。
そう思いながらもふと予感が俺の中に過る。
まさか、葉月……?……な訳ないか。
何しろ葉月の部屋には泥酔しているとはいえ映見がいる。
いくら何でも友達がいる時に、男を呼んだりなんて葉月はしないタイプだ。
最初のコメントを投稿しよう!