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なるべく音を立てないようにゆっくりとドアを開く。
するとそこには予想通りの男が立っていた。
「ごめん、ちょっと無理」
「へ？」
意味が分からないとでも言いたそうな友哉に私は慌てて部屋から出る。
「ちょっと…こっち」
急いで友哉の腕を掴んで非常階段を降りた。
「葉月、もしかして部屋に誰かいるの？」
私の慌てた様子に友哉も悟ったのだろう。
階段の踊り場まで行って、私は足を止めて頷いた。
「ちょっと今夜は友達が泊まってるから」
「友達？」
「そう、友達」
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