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以前から友哉はこうして突然、深夜に私の部屋に来ることがあった。
彼がこうして私の部屋に来る時は、決まって不愉快なことがあった時。
きっと今夜も何か不愉快な出来事でもあったのだろうけど。
「友達って、誰?」
当然のように尋ねて来た友哉に一瞬言葉を飲む。
「……友達は友達。
友哉の知らない友達だっているんだよ」
何故か友哉には映見のことを話したくなかった。
それは心のどこかでこの先に起こることを予感していたからかもしれない。
「……ふぅん……」
完全に私を疑うように、深く見つめてくる友哉の瞳にまた息を飲む。
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