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「男じゃないからね」
咄嗟にそんな言い訳をしたところで、別に友哉と私は付き合ってるワケでもないし、全く意味はない。
だけどどうしても映見と友哉を引き合わせるようなことをしたくない自分がいる。
たぶん、友哉は映見を意識してるから……奪われそうな気がして怖い。
心の中で不可解な感情にかき乱される私の姿に友哉はどこか冷たい瞳で見下ろした。
「だけど楠田部長もいたんだろ?」
「……え?」
「ここに来る途中で会った。
販売促進部の子の家で飲んでたって言ってたけど、あれは葉月のことだろ?」
「…………」
言葉に詰まった私を友哉が抱き寄せる。
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