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初めて友哉に抱かれたあの日から……。
ずっと交わらないままの私と友哉の瞳。
お互いが同じ過去を持つもの同士。
だからこそお互いが信じ合うことは出来ない。
「葉月をとことんまで啼かせたかったのに残念」
甘く耳元で囁かれても。
「また気が向いたら来るわ」
疼く身体を置き去りにされても。
私は友哉を追いかけようとは思わない。
「じゃこれ、次に来る時に使うから、部屋に置いといて」
友哉から手渡された袋には、私が好きなビールが2本と歯ブラシ、そして新品のシャツ。
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