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「黒田君もこのあたりに住んでるの？」
俺の問いかけに黒田君は一瞬眉を揺らした。
そして逆に俺に問いかけて来る。
「…も、ってことは楠田部長もこのあたりにお住まいなんですか？」
「…ああ、アタシは違うのよ。販売促進部の子の家がこのあたりにあってね、今日はそこで家飲みして来た帰りなの」
別にやましいこともないし、ありのままを口にした俺を何故か黒田君は、引きつったような笑みを浮かべて見つめた。
「ああ…そうでしたか。
実は俺もこの近くに知り合いが住んでて、これからちょっと行こうかと思ってまして」
直感でその相手は女だな、と思った。
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