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そして身体だけの関係を続ける誠也は入庫管理担当で、この倉庫に納品にやって来るドライバーの伝票チェックと、入庫用のターミナルに振り分ける仕事をしている。
一日に入庫や出庫する荷物の量は約500トン分にものぼるだけに、仕事が始まれば私も誠也もめまぐるしく時間が過ぎて行く。
それだけの荷物が出入りするだけにこの倉庫の敷地は広大で、倉庫の端から端まで移動するのには自転車を使うほどだ。
しかし私と誠也は倉庫の大きさとは正反対の、小さなプレハブオフィスのカウンターで並んで仕事をこなしている。
窓の外にはすっかり緑色が生えた銀杏の木が風にゆらゆらと揺れる初夏の朝8時。
今日も怒涛のごとく、朝の入庫ラッシュが始まる。
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