その男名高敦郎

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「勘違いするな いくら俺が強い霊力を持っていても、術の力では成仏させる事なんて出来ない 成仏はあくまで心の問題なんだ わだかまりから、この世に留まってる御霊の心の重荷一枚一枚取って心を軽くしてやるんだ それ以外の方法はない」 「心を軽くしてやる? どうすればいいんですか?」 「まだわからないのか 君は彼に詫びなければならないんだ」 「俺は詫びています」 「君が詫びているのは彼に悪い事をしたから詫びてるのではなく、彼が恐ろしいから詫びてるんだろう?」 「確かにそうですが、妻や娘には関係ないはずです 俺だけを痛めつければ良いはずだ」 「確かにそうかも知れない しかし君が家族を命を替えても守りたいように、彼にもかけがえのない物はあった それを守れなくなった悔しさを君にわかるか?」 彼は男に娘がいた事を思い出した しかし彼はゆった 「確かに残念な気持ちは俺にもわかる しかし俺が一体何をしたと言うんですか? これは逆恨みじゃないか?」 彼はいきなり名高に胸ぐらをつかまれた 「ふざけるなよ ぶん殴ってやりたいのを我慢してるんだ 貴様のやった事は法律には触れないかも知れない
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