その男名高敦郎

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赴任先だった場所から一万タクシーに乗り続け、そこの周りの風景を見た だんだん苛立ちが激しくなった わけのわからない理屈を並べる名高 情報を提供してくれない警察 切れて突然叫んだりもした しかしそれは意味をなさない事は知っていた 結局彼の努力は全く徒労で、趣味の映像編集の機械を買おうと貯えてた金は全てつぎ込んでしまった この上は不動産を担保に金を借りるか、売るかでもしないと金がつづかなかった。 家庭を持つなら必要な時手放せと父親が分与してくれた土地と山林。 こんな事で手放すかもしれないとは それでも彼は登記所に来た とりあえず売らず借金をしよう 否やはり売った方がいいか 売るなら山林か、土地の方も土地区画整理にかかって来て ん? 彼は重要な事に気がついた 『土地区画整理 確か、もしかしたら土地区画整理中なのかもしれない 或いは換地の団地」 彼はすぐさまタクシーで一万円内で行けた場所をチェックした。 そして出発点を中心にその場所を繋げると出発点を中心の円のようなテリトリーが地図上に描けた 彼はその範囲の土地区画整理事業を調べた
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