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しかし意外にも反応は良かった
「ほう、心霊マニアね、あの場所は心霊スポットになってるんですか?」
「はい、あそこで写真を取ると、写るらしいんですよ」
「確かに、両方とも通り魔のような事件内容だと言いますから、考えてみれば浮かばれないよな」
「まあ、あくまでネットの噂なんですけど」
「あなたがあそこに居た理由については本官十分納得いたしました
しかし一つだけ疑問があります
あなたは何故被害者の名前を知りたがるのですか」
彼はいよいよ追い詰められた
ここで相手が納得出来る答えを出さなければ全てパーになる。
「それはその」
彼は元駐在と顔を合わせられなかった
『どうする?時間が経てば時間が経つほど疑いが強くなるに違いない
もし、あの日のアリバイを聞いてきたら』
その時彼の口が勝手にしゃべった(名高が常に彼の周りに式神を放っている事は彼は知らない、この時名高は式神を通じて彼に術をかけたのだ)
「回向、そう被害者に回向をしたいと思いました
あの花束を見たら自分が恥ずかしくなりまして」
元駐在は納得したような顔になった
「そうですか
それは良い事に気づかれました
確かに回向するのに名前を呼ばないと言うのはおかしいですよね
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