出会い

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「それがあなたと同じタイプだ」 女性は笑い出した 「よほど強い女性に縁があるんですね」 「おかげ様でね」 「奥様の事愛していますか?」 「もちろんです」 女性は急にさびしそうな顔になった 「奥様がうらやましい 私にもかつて愛してくれる人がいました」 「(男と付き合った事あるのか 当然だろうが、少しガッカリ)」 女性はいきなり止まった 「ここだわ」 彼はびっくりして言った 「あれ、ここだったかな なにしろ様変わりしてるから それに花束も置いてないし」 女性は彼を無視して手を合わせた 彼はキョロキョロ周りを見た 位置関係を覚えて居たので土手の下まで来てトンネルの位置も確かめた 『どうやら、ここのようだ しかしなんでわかるんだろう』 彼は戻って来た しかし愛美はいなかった そこにはさっきなかった花束があった 「愛美さん 帰ったのかな、何にも言わず」 彼は愛美の名刺を出そうとした しかし名刺は消えていた 「おかしいな しまった覚えがあるんだが」 彼はあっちこっちのポケットを探った。
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