屋根裏の本

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起こすと、噂が一度 に広がってしまう だから彼はホテルは避けて知り合いの業者を通してアパートを探した 運良くちょうどいいアパートが見つかり、すぐ入れる事になった そのアパートは敷金1ヶ月、礼金ゼロ権利金ゼロ、なによりも都合がいいのは長期契約をする必要がない事だった。 そんな条件だったから、彼はかなりのボロアパートではないかと覚悟した しかし都心に近い住宅地にあるアパートは彼が思う程酷い、否アパート、(厳密に言うとアパートではないのだが)では無く、充分お洒落な建物だった。 建物は築十年ぐらいだろうか 建物全体が低い石塀で囲まれていた アメリカの農園のアーチ型の出入り口を入ると綺麗に舗装された敷地にはいる 建物は階段を中央にして左右に分けられていた 上下は三階建てであり各階に2つづつ賃貸住居が置かれていた 彼は三階まで上り、近くに住む家主から預かった鍵で部屋を玄関を開けた 奥に入る玄関の正面がキッチンとダイニング、キッチンに向かって左側が風呂とトイレ、向かって右側が並んで二部屋、和室と洋室だった 部屋の中には当然何もなかったが綺麗な白壁のため殺風景な感じはしなかった。
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