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彼は電気をつけて和室にゴロっとなった
考えてみれば今日は色々あった
疲れて当たり前だ
『しかししっかりした男だったな、エリートではないんだろうが、理知的で紳士だ、ああ言う警察官が警察をリードすべきなんだろうな
しかしどこも階級社会だからな』
彼は寝返りを打った
「ところで愛実さんは、なんであの現場を調べてたんだろう
週刊ラブリーって若い子向けのお洒落のコンテンツで有名な本だよな
まあ、もう会う事もないだろう
名刺も無くしたし
しかし俺の名刺
ふん、かけては来ないだろう」
その時ケータイの着信音がした。
『まさかあの娘が』
彼は変な期待に心が躍った
妻だった
「何時に帰って来る
ちょっと知り合いに会う約束が出来たんで良かったら外食してくれると助かるんだけど」
「いいけど、沙羅の飯は?」
「沙羅も一緒よ」
「そうか、それなら俺は構わん
それにしばらく帰れない」
「どうして」
「納入品にトラブルがあったんでクレーム処理だ
終わるまで工場と客の間を行ったり来たりになる」
「そう、大変ね
頑張って」
「それだけか」
「えっ何言ってんの?」
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