屋根裏の本

16/30
前へ
/709ページ
次へ
「山口君か、さっきはすまなかった 折り入って頼みたい事がある聞いて欲しい」 「なんですか?忙しいんです」 「あの老婦人の住所と名前を教えてくれ」 「ダメですよ個人情報ですから」 「そこを何とか」 「別にさっきのお返しで意地悪言うんじゃないけど、宅建免許ってどこで貰うと思ってます、都ですよ 今の都知事は舛添ですよ、かつて社保庁の連中を縄付きにしようとした男ですよ くわばらくわばら」 「君パブの女の子と旅行したいって言ってたじゃないか 出してやるよ費用」 「無理ですよ まして北條さんわね 資産家で暇な弁護士を何人か抱えてるんです うちから漏れたなんてわかったら」 「じゃあ孫の名前を教えてくれないか」 「それじゃ戸籍を取れば北條さんが出ちゅうでしょう」 「君には絶対迷惑かけない」 「そう言いますけど北條さんに連絡取られる事が大迷惑なんです 家主さんに聞いてみたらどうですか」 「家主にか」 「最近簡単には、しゃべりませんけど 近所も聞いてみたらどうですか 独身の女の子だし、名前までは知らないんじゃないかと」 「なんで北條さんはそこまでかくそうとするんだ」 「しりませんよ、じゃあ」
/709ページ

最初のコメントを投稿しよう!

69人が本棚に入れています
本棚に追加