見殺し

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清子はあまり夫婦の事に口を挟んではまづいと考えたのか、それ以上突っ込まなかった 彼は言った 「昨日は清子さんにも迷惑かけました すいませんでした」 酔って夜中に帰って来て玄関の扉を叩きまくったのだ 敷地が広くなければ近所から怒鳴り込まれていた 「いいえお坊ちゃん気になさらずに」 彼は食事をとって車で実家を出た 昨日は酔っ払い運転でここについた 警察に捕まらなくて良かった それから父親が不在で良かった 厳しい父親だ 酔っ払い運転で帰って来たら一日じゅうドアを叩いても中に入れないどころか槍を持ち出したかもしれない 『区議と言う立場もあるしなあ』 彼は反省ばかりだった 酔っ払い運転で事故でも起こせば大変な事になる きづいて来た物を失うかもしれない 彼は何度も身震いしながら赴任先に帰って行った 都内を離れると急にガソリンスタンドが少なくなる 彼はガス欠でJAFを呼ぶはめにならないように沿道のガソリンスタンドで給油する事にした 彼は大食漢ではないが少しこばらがすいていたので軽く食事のとれる施設のエリアを持つ⛽を探した そしてそこへ侵入した
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