破滅への課題

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「失礼します 大野です」 大野は中に入る前に挨拶したが立ち止まらなかった なぜなら通常の場合は首席監察官室はドアを開け放しているのだ 理由は閉めてあると部下の監察官が上司の動向を見れないため、部下との関係がギクシャクすると鬼野が考えてるからであり、本当は中央官庁のようにガラス張りが欲しかったが予算が通らなかった 鬼野が言った 「あ、ご苦労様」 鬼野は珍しくリモコンでドアを閉めた 鬼野は言った 「どうだ、調べがついたか」 「はい、瀧川龍蔵 ○○年東大法学部卒上級公務員甲種合格 警察庁入庁後、警視庁と警察庁の役職を行ったり来たり、ほとんど、どさまわりないエリートコースですが警視庁で警務部理事官の時に外事参事官の逆鱗に触れましてはアメリカへ研修目的で飛ばされたようです それも六年もです」 「またなんで六年も」 「霞ヶ関の警察官僚から前から嫌われてたらしいですよ アメリカひじきとかアメリカかぶれとか言われ」 「東京の警察官はアメリカ嫌いだからな」 「赤坂の大使館は我が物顔ですからね」 「俺が警視庁で刑事課の理事官だった時に公然猥褻で書記官を捕まえさせた時があるわけ、そしたら誰が受け渡しに来たと思う? MPの大尉さんだよ いつの時代だよって思うぜ」
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