破滅への課題

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彼はその時「ありがとう」と言う言葉を聞いたような気がした それははっきり聞こえたのだが風の音のようにも思え、そして何故か爽やかで懐かしい響きがあり恐怖を感じなかった それからであるが急に部屋が寒くなったりような気がした 彼は我慢出来なくなり車に乗って外へ出た 彼が頭に考えたのは空腹を満たす事と何か身体を温める物を手に入れる事だった と言っても通常の店はしまっていた その上このアパートは住宅街にあったため付近に店を簡単に見つけられなかった 彼は自動販売機のコーヒーでも買って我慢するかとも考えたが考えて見れば昨日から何も食べていなかった これでは身体に悪いので彼は店を探す事にした コンビニが見つかれば一番良かったが、暗くて大きな通りがわからなかった そこで彼は思った 『カーナビを使えばいい』 マイホームパパでもある彼は車だけでなく、その装備にもこだわった そのこだわりが一番出たのはカーナビだった 彼のカーナビは高性能だった といっても3Dとかではなかった 有名店舗の住所を入れれば一発で経路を出してくれて、その目的地の情報が画面の横に出る クリックするだけで店とアクセスも出来た
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