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慶次郎は謝罪の文句を頭に浮かべながら玄関のドアを開けた
そこには年齢二十代後半ぐらいの豊満なタイプの美人が立っていた
髪は長く肩にたらし、薄手のピンクのワンピースを着て微笑んでいるこの女性、しかし現代女性らしく襟元のカットはかなり鋭く巨乳の胸の谷間が普通の姿勢でも見えていた。
そして手には何か持っていた
慶次郎は少し戸惑って言った
「あの、なにか(ものみの塔の布教かな)」
若い女性は言った
「私、隣のB棟302に今週こして参りました沢井と申します
ご挨拶が遅れましたが、なかなかお目にかかれなかったもので」
「あっこれは失礼いたしました
自分は巡査をやっておりまして」
「存じております」
「何度も足を運んでいただいたようで、申し訳ありませんでした
それにしてもマンション全部をご挨拶してらっしゃるんですか
ご丁寧な事です」
女性は笑った
「まさか、お巡りさんと聞いたから特別にお願いがあって
それよりこれどうぞ
手作りのクッキーです
お口に合うかどうか」
慶次郎は快く受け取った
「ありがとうございます
で頼み事とは」
「はい、家は主人が海外赴任中で、今娘と二人なんです
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