69人が本棚に入れています
本棚に追加
図ったが死にきれず死に場所を求めて傭兵になったのだった
兵部は思った
『やはりこの男は本物か』
兵部は今までに何人も自称霊能者と会って来たが、皆漠然とした事を言うだけだった
しかしまだ、信じられなかったので兵部は質問した
「名高さん、実は占って欲しいんです
そう言う事はやってくれますか」
「ええもちろん
料金は一つの事柄につき五万円いただきます」
「(高い)わかりました」
兵部は年齢がわかりにくい顔たちだ
とくに童顔と言うわけではないが二十代にも見えるし三十代にも見えるが実際には四十代だ
身長は低めだ
しかし貧弱には見えない
額が広く聡明な感じがする
目鼻は大きからず小さからず、ただ目の形は丸いドングリ眼だ
しかしバランスを崩すほどではなく顔の全体の印象は御公家様のような印象がある
顔に不似合いな顎髭を蓄えていた
名高は手のひらを出して言った
「前払いです」
「あっわかりました」
兵部は万札ギッシリの財布を出して五万円を取った
名高はそれを分捕るようにして取って指をなめて数えてつぶやいた
「うほほ、今日は牛丼に玉子と味噌汁をつけよっと」
最初のコメントを投稿しよう!