ストーカー

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損害を被った 毎日のように社員が首を切られていました 中傷合戦 足の引っ張り合い 誰を信じていいかわからなかった 誰もが何とか首をつなぎたかったが、俺なんか特にそうだった 専門学校の学歴しかないわけだし、バブルだから一部上場に入れた それも運よく、半分まぐれみたいなもんだ 他の社員みたいに首になっても、格を落とせば大企業にいられると言うわけじゃない」 名高は頷いた 「悪魔がいつも囁いてました どんな手段を使っても会社に残れと 首になればどん底だと 俺は身分不相応なエリートサラリーマンになったが故に苦しくなったがとにかくその時は乗り切りたかった せっかく天が与えてくれたチャンス 高い給料、安定した将来 野心もあったかもしれない それらが入り混じって俺を狂わせました しかし本当の悪魔は社長加藤でした 私は学歴や実家の平凡さから真っ先に切られると思っていました しかし東大、ハーバード、MT、スタンフォード、名だたる大学出身者が切られる中何故か私大、専門学校と言った不利な連中がしぶとく残っていた いやそれどころか、 条件のいい者の方から容赦なく切り落とされて行ったのです だんだんその理由がわかってきました
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