ストーカー

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屋上に飛んだ 時間外であり、ガラーンとした屋上 兵部は引きつけられるように、その一角に走った ビルの屋上のヘリ、綺麗に揃えて置いてある革靴があった その横には上着とネクタイ、そして上着の内ポケットには何か白い封筒が入っていた そしてそのネクタイと靴には兵部は見覚えがあった 兵部はこのまま倒れてしまうのではないかと思った 兵部はそのまま尻をついてしまった 『なんて事だ、なんて事をしてくれたんだ』 混乱しながらも兵部は上着の胸の内ポケットの白い紙を見た 封筒は封をしていなかった 『我々の事が書いてあるかもしれない』 読みたいが指紋がついてしまう いっそのこと上着ごと捨ててしまうか しかしそれは断念した 足がつきやすい しかし遺書はなんとかしなければ いずれにしても指紋を封印しなければ 兵部は時間がないが、自分のロッカーまで必死に戻りビニール手袋を震える手にはめた
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