ストーカー

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「確かに、そう動いたように見えた だが一つ一つは単純な動きだ キャスターの振動があれば、起こりえるレベルだ」 「なんでそんなに落ちついてられるんだ」 「確かに島田さんは俺達を恨んでるだろう しかし俺は島田さんの遺書を見た 何も俺達の事は書いていなかった それが一体何を意味するのか 俺にも最初わからんかった しかしふと考えた島田さんの方から事が露見する事はない ならば俺達には一つの選択肢がある」 「一つの選択肢」 「その選択肢とは、この事実は全て隠蔽し、その責任は全て俺がおう」 「ちょっと待てなぜ君だけが」 「わかったんだ島田さんの行動の意味が なぜ島田さんが事実を遺書に残さなかったか それは君を守りたかったんだ」 「島田さんが俺を何故」 「今度の事で、島田さんは俺達の妨害工作を知ったはずだ そして、それが原因として彼には何か生きてられない事情が生じた しかし俺達を糾弾する気になれなかった それは君に対する思いだ 島田さんは君がこの企てに、引きづり込まれてる事を想像したんだろう 俺だけだったら、きっと遺書に事実を書くはずだ 俺は首謀者だからな 今度の自殺のやり方で、きっと島田さんはメッセージを寄越したんだ 兵部、首謀者であるお前だけが償えと
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