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」
「島田さんが私を加護してくれたと言うんですか、そんなバカな」
「霊にとりつかれてるとなると人は恐れおののき悪い事ばかり考えるが霊は本来人にあだをなすためとりつくわけではない
例えおんねんで取り憑かれた霊でも、利害が一致すれば霊は宿り主を守る
弁慶が何故殺して得物を集めたか」
「つまりわざと霊にとりつかせたと」
「我ら陰陽師に伝わる話では頼朝はわざわざ義経主従を平泉に追いやった
頼朝の最大の敵は奥州藤原氏ではなく、霊が多数取り憑いた弁慶だった
弁慶を日本屈指の霊場に追いやり、弁慶についた霊の力を封じ込めた」
「本当に私は島田さんに守ってもらって生きてこれたのか」
「島田さんは君に感謝している
島田さんの恨みはない
君は君の責任を田中君の分まで果たした
だからもう田中君に関わらない方がいい
これは君には何の責任のない問題であり、田中君の性格が引き起こした事だ」
「確かにそうかもしれない
しかし田中は他の探偵に秘密を話して頼れる性格じゃないし
きっと私しか頼れる人がいないと思います
そうわかっていながら見捨てる事は出来ません
それに田中君は私を信用して全てを話してくれました
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