ストーカー

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『人生の生き甲斐は娘の北条綾だけか しかしその綾を何故洞口は認知しなかったんだろう 洞口が認知していれば特別養子なんて乱暴な方法で綾の親権を奪われる事もなかったろうに しかし綾の出生が私生児だったため戸籍で二人の関係が繋がらず、周囲の聞き込みが完了するまで2つの殺しを繋ぐ決めてがなく 妨害者の思うがままに事件を別事件として扱ってしまった 今更捜査を一本化しても捜査員は通常業務に戻されるばかりで戦力のダウンを補うまでには行かない 初動捜査の不完全さと妨害者の圧力により、捜査本部はただ解散を待つだけになってしまってるようだ。』 大野は資料にかかれた隣の住人に聞き込みを行った 前回所轄の刑事が聞き込みを行った時は、まだ事件が洞口住居周辺に浸透してなかったので隣人達にも真剣さがなかったが今回は事件が浸透した後のため、かなり協力的なのではないかと大野は思った。 身分証を出して警察である事を証明すると隣人の主婦は、自分から積極的に話題を引っ張り出して来た 「洞口さん、殺されたんですってね刑事さん」 主婦は大野の事を所轄の刑事と思ってるようだが大野はあえて否定しなかった 一般の主婦に自分は警察庁から来た監察官などと言っても混乱させるだけだからだ。
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