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隣人の主婦は思い出したように言った
「そう言えば、ほらあそこの四つ角の大きな家
確かあそこのご主人と言い争ってたわよ」
「何でですか」
「無断で門の前に車を止めたのよ
かなり怒ってたから車の番号控えたかも」
「それは助かる」
大野は何度も主婦に礼を言うと対象の家を訪ねたが留守で、がっかりした
大野は何度も捜査に出かけて来るわけには行かなかった
何故なら、目立ってしまい、やがては捜査本部の連中の耳に入るからだ
捜査本部の連中が自分達の縄張りを荒らされる面白いわけはなく、必ず抗議される
その抵抗を受けながら捜査を続けるのは困難だ。
大野は望みを掛け一時時間を潰すか周囲に聞き込みをするか考えた
その時路上に駐車違反のマーキングがある事に気がついた。
大野の頭に主婦の言った、男が違法駐車をしていると言う言葉が浮かんで来た
慶次郎は部屋に仰向けに寝転がって考えこんでいた
自分のストレスの原因は察しがつく、事件がいつ発覚するか恐れているのだ
田中はあの様子では自分が暴行犯だと気づいていない
警察に協力している様子はない
しかしあの暴行現場を見ていた唯一の人間だ。
親父は、これ以上事件を起こしたら庇い切れないと言うが、
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