69人が本棚に入れています
本棚に追加
どうしたらいい、とにかく今は何ともないかもしれないが近くで彼女を守ってくれる人間を探さなければ、まさか兵部に頼むわけには行かないし、第一関係を疑われる可能性もある
『誰か、ん、あの男なら相談に乗ってくれるかも』
とりあえず彼は愛美を探す事にした
いても立ってもいられなかったのだ
彼は小走りで元の場所に戻った
しかし目的地につく途中で彼は足を止めた
遠くに見える後ろ影に見覚えがあったからだ
その姿が北条夫人である事はすぐわかった
考えてみれば孫の殺害現場に北条夫人が来るのは、当たり前の話だ
しかし彼は厄介な事になったと思った
北条夫人は自分の事を単に孫の後に入居した人間としか見ていないから、孫の殺害現場を自分がウロウロしていたら、不信に思うかも知れない
北条夫人は自分と洞口の関係を知らないわけだから、かえってややこしくなる可能性があった
これは隠れている方がいいと彼は思った
しかしその一方で洞口が車を北条家につけた事は、なんらかの形で北条夫人に関わって欲しいと望んでるようにも思えて彼は悩んだ
その時彼に妙案が浮かんだ
偶然あったような顔をして北条夫人に接触してみようかと考えたのだ。
最初のコメントを投稿しよう!