見殺し

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めを覚ますと不快な事が起こっていた。 と言っても飲み屋なんかでは良く起こる事なのだがセクハラと言うやつである 店も段々混んで来て、その中の一見さんのサラリーマン風の男二人が酔って店の女の子に絡んでいるのである サラリーマン風は二十代後半ぐらいで一人はスーツもちゃんと着て、態度もあくまで冗談の範囲を超えていないが、もう一人のやんちゃ風の男はネクタイを頭に巻きスーツを肩に掛けた状態で、いわゆる行っちゃってる感じであった 彼は大変不快だったが、この状態の連中に注意をする事がどんなに不味い事が起こるか想像がついたので忍の一時で我慢した しかし二人、特に一人はエスカレートして女の子の身体を触り始めた 見て見ぬ二人していたバーテンもさすが割って入って来た 「お客さん、うちはそう言う店じゃないから そう言う事は余所行ってやって下さい」 その一言でサラリーマン風のうち一人が切れた 「なんだと、おいバーテン、もう一度言ってみろ」 サラリーマン風はバーテンの胸ぐらを掴むと、その身体を壁に押し付けた そして、バーテンの腹に蹴りを一発入れた バーテンは痛さでうずくまった。 するとサラリーマン風は
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