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「はあ見てしまったのか
さすが鋭いな
確かに祝い事は祝い事だが、これは内輪の問題で」
「でもよろしかったらお祝いの真似事でもさしていただければ」
彼は多少出費をしても、話がはずめば儲け物だと思った
会長は困ったような顔をした
「しょうがない話そう、実は弟の祝いの品なんだ
私の弟と言うのは、いわゆるキャリアで警察官なんだが、その弟が運良く警視監になったんだ」
「警視監って全国で百名もいない警察のエリート中のエリートですよね」
「うん国家一種の行政を受かって警察庁に入っても、警視長で終わる人も多いんだ」
「すごいですね
あっそれでこちらに祝いの品が」
「そうだよ、警視監となれば、例え総監や長官になれなくても、かなり規模の大きい自治体か管区警察(自治体より大きなブロック)の長は間違いない
誰だって知り合いたいだろう
しかし弟は官舎住まいだから」
「そこへのこのこと祝いの品を持って行くわけにも行かず
それで実家へ」
「偉い奴の実家と言うのは、それなりに大変なもんだ
君の実家も大変になるぞ」
「私なんか」
「知ってるぞ、君が行く部門の長になれば重役だって夢じゃない
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