第1章

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「神間閻帳(しんまえんちょう)」これは、 私が人の生というものを預かることになってから知った存在です。 この帳簿は、 今から500年以上前の神と閻魔大王が秘密裏に作成したもの。 当時、 日本国は戦国時代という争いの絶えない世界でした。 無情にも命を奪われてしまった人々の魂はあちこちで彷徨っていました。 どこに行けばいいのかどうしてここにいるのかも分からない魂ばかりで溢れ、 天上界は混乱していたそうです。 この事態を重くみた神と閻魔大王はある一つの帳簿を作りました。 それが「神間閻帳」。 神の帳や閻魔帳にも記されることのない迷える魂がひっそりと書き込まれるものです。
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