第1章

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たけしと名乗った魂は再度確認するように言葉をかみしめた。 人を包み込むような温かな声のトーン。 魂になる前の姿がどのような男性だったのかまでは分からないけれど、 とても優しい人柄の青年だということは分かる。 「待たせたな!」 「ひっ!」 分厚い革張りの本を片手に大柄な彼が本棚の後ろから出てきた。 彼は胸板が厚く、 よく鍛えられた両腕。 子ども3~4人は二の腕で軽々持ち上げることが出来るだろう。 かといって、 筋肉質ではない。 背も高いためとてもバランスが取れている。 人間の世界でいえば…… スポーツマンタイプというのだろうか。 それに加えて低くよく響く声をしているから迫力がある。 いきなり声をかけられると魂はそれにびっくりしてしまって声をあげてしまうようです。
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