第1章

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「はぁ~やはり、 あなたの声はいきなり聞くとびっくりさせてしまうのですね。 いいのか悪いのか…私は慣れてしまいましたけど、 始めて聞く人には刺激が強いようですね」 私は人差し指を額に当て、 顔を左右に振る。 「仕方ないだろ。 もともとこういう声なんだ。 迫力があっていいだろう?」 自慢げに手を腰に当て、 ニッカっと笑う彼は、 あどけない。 「まぁ、 そうですね。 そうそう自己紹介をしてあげて下さい」 「はぁ、 さっき聞いただろう?」 私は静かに彼を横目で眺めた。 彼は、 一つ咳払いをして答える。 「オホン!俺は、 緑深(りょくしん)。 人の魂を扱う者。 人間界では閻魔大王と呼ばれているな」 「えっ!!え、 閻魔大王!!嘘をつくと舌を抜かれるっていう?」
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