第1章

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今、読書中。 廊下から、恐らくよっちゃんがやって来る。 先に言って置こう、、、うるさい。 「しぇんはいっ!」 しぇんはい? ずいぶん鼻声だな?風邪かな? ズズーっと鼻をすすり、よっちゃんは続ける。 「やへーっす!へんぱいっ!私、風邪かもしんねえっす!アハハっ」 そうだろうよ、、言われ無くても分かる。 わざわざ、言いに来る事もしなくていい。 後、何が可笑しい? とりあえず、、無理せず、こんな所にいないで、、 「帰れば?」 僕の気遣いを無視して、よっちゃんは続ける。 「へんぱいっ!これっへ絶対風邪っすよね!身体中熱くて、クラックラするんす!」 だから、そうだっつーの! そもそも今は、放課後だ。 君を止めるヤツはいない。 だから、さっさと、、 「帰れば?」 よっちゃんが、被せる様に、 「びぃっくしゅっー」 と、でかいくしゃみ。 僕に気遣い、よっちゃんは両手で口回りを押さえた。が、よっちゃんは自分の手のひらを見るなり、 「しぇんはいっ!はいっ!これっ!ジャン!」 笑顔で、僕の顔の前に、ねばねばした鼻水の浸いた両手を出す。 !!!! なんで毎回、いきなりそういう事をしたがる!? 一応君も、女の子なんだから、そんなばっちい真似は止めなさい。 よっちゃんは両手を突き出したまま、 急に焦り始めた。 「しぇんはいっ、、こりゃマジでヤバくなりそうっす、この鼻水のでかたは、死亡コースっす!、ヤバイっす!、マジヤバイっす、!しぇんはい!、私、どうすれば、、、」 も~~、だからさっ~、とっとと、、 「帰ればっ!!!!?」
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