1章-destroy-

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すると部屋にもう一人入ってきた。若い女性だ。ブロンドの長い髪を後ろでくくり止め、おしゃれな服を着ていた。少し小さめの服を着ているせいか、胸が半分ほど出ている。 「まだ終わらないの?ここんとこ毎日パソコンと向きあってるけど。たまには人と話したら?」 スーツ姿の青年は手を止め、椅子ごと女の方に向ける。 「アァン、エルメスー。君も相変わらず美人だ。人となら今話してるじゃないか。ところで何の用だい?」 「No.003見つけといたよ。今監視させてるけど、どうしたらいいのかなと思って。」 「そうか、見つけたか…。アァン、素晴らしい!君は見た目だけでなく中身まで素晴らしい!よろしい、そのまま監視させときなさい。でも、その呼び方はよしなさい~、彼女にも可愛い名前があるんだ。」 「あら、ごめんなさい。それともう一つあるんだけど、いいかしら?」 「アァン、僕への確認なんていいよ。言ってごらん?」 「そ、じゃ言うけど、あんたが一番嫌っていた、エクスがいたわよ。」 エクス、という言葉が出た瞬間、青年の表情がガラリと変わった。 「なに…?まさかあいつが生きていたとは…。まぁ恐らく邪魔にはならないと思うが…。そいつは監視させてるかい?」 「えぇ、一応ね。始末しとく?」 「いや、そのまま監視させとけ。動きがあれば連絡してくれ。」 「了解。少しは外に出ることもオススメするわ。それじゃ。」 女はドアを閉め、立ち去った。 青年は再びパソコンを見つめ、キーボードを叩き始めた。
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