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「腹減らねーのか?」
そう言うと、少女はまたうつ向いた。
男は疑問に思ったが、これ以上声がかけれなかった。
少女のことは気になるが、自分の空腹もそこそこ限界だったので、そっと立ち去りコンビニへ行った。
いつものようにおにぎりやパンなど買い、店を出る。
その間も少女の顔は頭から離れなかった。
店を出るとまた家に向かう。心のどこかで、まだ少女がいるのかと気になった。
5分ほど歩いたところ。さっきまで少女がいた所を見てみる。
しかし、少女の姿は無かった。家にでも帰ったのかと思い、また歩きだそうとしたときその少女の座っていたとこに何かが落ちているのが目に入った。
近くに寄りよく見ると、銀色の綺麗なペンダントだった。卵の形をした上の部分にボタンのようなものがあったので押してみると、パカッと開き中には写真があった。
親子の写真のようだ。母親らしき人物と3歳くらいの娘が笑顔で写っていた。
男はしばらく見ると閉じ、届けようにもどこにいるか分からず、ここに置いとけば誰かに持っていかれると思い、そのまま持ち帰った。
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