1章-destroy-

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コンビニエンスストアとは便利なものだ。24時間いつでも開いてるのだ。食に困ることはない。 食べれればなんだっていい。昔からそうだった。即席食品ばかり。親の料理など食べたことない。というより、親の顔すら知らない。 そうだ。産まれた頃に捨てられた。 いや、違うな、正確には預けられたか。 産まれるまでは、なんら変わりない赤ん坊だった。母親の腹の中で育ち、両親は子供が出来たことに喜び、産まれてくるのを楽しみにしてたのだろう。 そして、事故も無く無事に産まれた。 そこまでだった。 何も無かったのは。 周りの医者が全員死んでいたらしい。警察も何らかの事件性と踏み介入したが、原因不明の死と証拠不十分で事件は迷宮入りとなった。 親は何故か生きていたらしいが、逮捕されることもなかった。 日は経ち、事件から半年が過ぎた。 その間特にそれらしいことはなかった。 ただ一つ、赤ん坊だった俺は一切目を開けなかった。ゆえに泣くこともなかった。眠っていたのだ。 その原因も分からず、数々の病院に問合せても分からなかった。その間は病院の特別治療室にいて、母親も常に病院にいた。父親も仕事がないときは病院にいた。 半年が過ぎた真夏の8月。止まっていた時が再び動いたのだ。 いつものように目を覚まさない俺は、仕事が休みだった父親と母親に見守られながら眠っていた。 が、突然目を開け、病院中に響き渡るくらい大声で泣きだしたのだ。両親はあまりの声に耳を塞ぎ目を瞑ってしまった。10秒ほど、泣き声というよりは悲鳴のような声を出すと、再び眠ってしまった。 両親はびっくりしたが、やっと起きてくれた、嬉しい、という感情が大きく、パッと目を開けた。
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