大好きだった人。

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静かになった、俺の部屋。 「魁人ー、久しぶりだな、悠太だぞ、ゆ、う、た。覚えてるか?」 「うー?」 俺の顔をじっと見ると、魁人は笑顔を見せた。 「あー、ゆたー!」 「そうそう、よく覚えてたな。」 笑顔が、利人にそっくりだ。 …利人。 なんで、死んじまったんだ。 心臓麻痺なんて、シャレになんない死に方だぞ、バカ。 利人のことは、高校の時に好きと自覚した。 それ以来、ずっと心に押しとどめていた気持ち。 それは、利人が美佳と結婚してしまって、とうとう打ち明けることはできなかった。 「…これなら、好きだって言っておけばよかったな。」 今頃後悔しても遅い。 「ゆたー?ゆたー?」 気づくと、俺のズボンを引っ張り、心配そうな顔をした魁人がいた。 「なんでもないよ、魁人。さ、ご飯食べるか。」
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