大好きだった人。

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*************** …お、重い… 身体に妙な重さを感じ、夜中に目を覚ました。 …魁人か? 「…魁人…どうしたんだよ…」 そう、呟いて身体を少し起こそうとした。 その時。 「…よ、悠太。だいぶ気持ちよさそうに寝てたな。」 すでに懐かしい声がした。 「…利人?」 俺に跨っていたのは、魁人ではなく死んだ利人だった。 「お…お前…どうして…」 「寝ぼけてんのか、これは夢だぞ。」 「あ…夢…」 夢の中の利人に夢だ、と言われるのもどうかと思うが、俺は素直に納得してしまった。 「…どうして死んだんだよ…バカ野郎…」 「…うん。ごめんな…」 「お前に、言いたいこと沢山あったのによぉ…」 「…うん。」 「お前は…バカだ…美佳も…魁人も残して…」 「悠太も残しちまったな。」 「…ホントだよ…バカ…」 俺はひたすらバカを連呼しながら、情けなく涙を流した。 …これは夢なんだ。 利人はもういないんだ。 …でも、夢の中でなら、言ってもいいか。 それくらい我儘やっても、誰も怒らないよな。
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