大好きだった人。

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「魁人、俺はここだ。」 いそいで自室に戻ると、泣き出しそうだった顔に笑顔が戻る。 「ゆたー!」 そして、布団の上に座った俺に抱き着く。 「どうした、魁人。寂しかったか?」 「んー。」 首を縦に振る魁人。 …可愛いな。 「大丈夫。ちゃんといるからな。」 よしよし、と抱きかかえて頭を撫でてやる。 気持ちよさそうな顔をした魁人は、とても上機嫌で俺の顔をぺたぺたと触る。 「わかったから、朝ご飯食べような。」 「ゆたー。」 ちゅ。 魁人の唇が、俺の頬に当たった…気がした。 「…なんだ、魁人、俺のことが好きなのか?」 冗談まじりに、魁人に向かって言ってみる。
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