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Side・イクス=ロス
俺は気が付くと森の中で目が覚めた
確かシオン達と一緒になって魔法陣に吸い込まれ、そのままシオン達は別の方向に飛ばされた筈だ
しかし、此処は何処だ?大気中の魔素の濃度からして地球よりは多いし、かといって俺が元居た世界よりも少ない
魔法を行使する分には問題ないが、それでも魔法を発動させるなら自分の中にある魔力も使う必要があるな
まあ、俺の魔力は能力の関係上、永久機関を積んでいるにも等しいからこれは大した問題ではないんだが
試しに方位磁針を取り出してみたが、この星にも極点などは存在するらしく一応は地球と同じ見方をするとシオン達は東の空へと飛んで行ったらしい
だとすると俺も東に向かうべきだが、まだシオンとの再契約を終えていないから正確な場所は把握できないな
今も意識を集中させて何となく東にいるという感覚しかしないし、これは探すのも大変そうだ
その時、背後の茂みがに何か動く物の存在を感じ取り、俺は最初に装備していた銃剣を二本とも抜く
そして片方は銃として撃てるように構えた後、油断なく茂みの様子を窺った
「プハッ、死ぬかと思ったよ」
「ユウキ、無事だったか!」
「あ、空だ。他の二人は何処かへと飛んで行っちゃったけど、空と会えたなら大丈夫だね」
茂みから現れたユウキを見て俺は警戒を解いたが、まずは再開を喜び合う事よりも現状把握の方が優先だ
まず俺達は現時点で分かっている事をお互いに纏め始める
「俺達は魔法陣に吸い込まれて此処にいる。そしてシオン、ツグミ、レーネとははぐれてしまった」
「僕と空だけは飛ばされずに叩き落されたという事は、ドラゴンだけは除外されたのかな?」
「いや、ドラゴンだというだけならシオンもハーフだ。その条件にはお前がいるから微妙に当て嵌まらない」
「じゃあ強いドラゴンの力を持っているからかな?あのシオンって子はそこまで強くないんだよね?」
「ああ、戦いとは無縁の環境で育ってきたからな。学校で模擬戦をしたくらいだ」
「ふーん、じゃあ取り敢えずは分からないって事だね」
「そうだな。俺達が向かう先としてはシオン達が居るらしい東に向かう事だが、異論はないな?」
「別に僕はそれで構わないよ」
なら早速、といきたいところだが、せめて何かの情報は欲しい
近くに村か何かがあれば楽なんだが、さてどうしたものかな
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