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多神子は、あかりの式神を
吉右衛門のところへ
飛ばそうと考えた。
そして 櫛を預かってもらって
波動を読み取ることにしようと‥。
実に名案だ。
「 私の可愛い弟子に
式神を操る娘がいるから
式神をそっちに送るよ。
その式神に波動のこもった
櫛を渡して欲しいんだ。
吉さん、携帯電話の番号を
教えてくれないかい?」
「 式神を送る?
その娘は、魔法使いか何かかね?
携帯電話がどう関係してくるんだ?
まあいい。
甥の携帯電話を
借りるとしよう 」
吉右衛門は
携帯・スマホの操作が苦手である。
特に他人の端末など、
どう扱っていいやら
わからない。
キョウヤを呼んで、
多神子と直接電話で
話をさせた。
そのほうが話が早い。
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