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ずっと片思いしていた先輩からの告白に、コクリ頷けば、
「はぁー、」
大きく息を吐いた先輩は、安心したようなふにゃっとした笑顔を見せる。
そんな姿にキュンとして。
「先輩、私も好きです……あ、」
思わず、と言っていいくらい、自分でも言ってしまってから気がついた。
見る見るうちに顔を赤くした先輩は、口元を片手で覆った。
「まじで相思相愛?」
「はい、」
「っつーことは、今から俺の彼女?」
「ふふっ、はい。よろしくお願いします」
「じゃー、敬語、禁止な?」
嬉しそうに眩しい笑顔で覗き込んだ先輩は、
――ぽんぽん、
頭を撫でて、
「やっべ、すげぇかわいいっ」
ぎゅっと抱きしめる。
「もう俺、ちょー甘やかすから。覚悟しとけよー?」
「あははっ、嬉しいから覚悟はしないです」
「うわーっ、またドキドキしてきた!」
「私はずっとドキドキしてます」
「“ます”じゃなくてー?」
「してるー」
「うん、かわいい!」
私を撫でまくる手に嬉しくて、楽しくて。
先輩のシャツをきゅっと掴んだ。
~fin~
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