01

11/33
前へ
/157ページ
次へ
実は、自意識過剰すぎて見られてる気がするだけ?…いやいや、だったら消える俺の文房具や小物はどう説明する? 「なーに、難しい顔しちゃってんだよ。奏!俺こっちのシューズに決めた!さすが奏のセンスは間違いねぇよ!」 幸吉が嬉しそうに報告してくれたシューズは、俺が見つけて勧めたものだった。幸吉のこういうところ、かわいいよな。人から好かれる理由がよくわかる。 「似合うと思うよ。あ、飯どーする?」 「んー、らーめん!!!コッテリ濃厚のやつ!」 「濃厚か~胃もたれしそ~。けど有りだな!」 そう言って笑った時、視線を強く感じる。…俺の笑った顔が良いのか…。 いや、好かれているとは限らないんだから。嫌われ過ぎている可能性もある。 てかなんで俺がこんなにモヤモヤしないといけないんだ?………捕まえらんないかなぁ。 いや、捕まえてどうすんだって感じだよな。 「おーい、奏ちゃん?どした?まーた難しい顔して…本当はらーめん嫌なのか?胃が痛いんですかー?」 「あ、悪い悪い。大丈夫、行くか!」 「なーんか、最近妙だよな、お前。」 さすが、サッカー部キャプテン。こういうところは目敏いやつだ。 「あー…ちょっとな。気になる人が居る?的な?近くに居るはずなんだけど、1番遠くて、知られてるけど、俺は知らないっていうか…」 「は?なにそれ、なぞなぞ?」 んー、モヤモヤする。 .
/157ページ

最初のコメントを投稿しよう!

827人が本棚に入れています
本棚に追加