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次の日から、俺の戦いが始まった。
とりあえず、習性を掴まなくては。
考えてみれば、俺はストーカーのことがなにもわかっていない。…って、そんなの当たり前か。
俺のものが無くなる時は…一体いつだ?気がつけばすり替えられてるからなぁ…細かくて、常に持ち歩いているようなものが、主だよな。
じゃあ…………、次、ストーカーはなにが欲しい?俺が身に付けているもの…んー。
腕時計!!…は、さすがにハードル高いよな。俺も新しいもん買わせるの嫌だし。
と、悶々と考えているうちに、1日が終わり、次の日、体育が終わって教室に戻ると………スニーカーの中敷が綺麗になっていた。
は!?
な、中敷かぁ…。これは予想外だったなぁ。
俺が体育の時、靴履き替えるの知ってたんだなあ。まぁそりゃそうか。俺のこと誰よりも見てくれてるわけだし。
中敷とって、どうするつもりなんだろう…に、臭いとか…。いやいや、それは、うーん。すんげぇ複雑な気持ちだな。
「奏…?どした、お前。またニヤニヤしてるぞ?靴になんかあんのか?」
幸吉が、靴の底を見つめている俺を見て、奇妙そうな表情を浮かべる。
「…ちょっと、ね。」
複雑な気持ちだったのに俺、ニヤニヤしてたのか…。自分の表情がコントロールできてねぇな…
「うえ、どーした!きもちわりぃ!」
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