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ついて、きてる。 おいおい、もう22時だよ?大丈夫なのか?仮にストーカーが高校生だとしたらまずくないか? じわじわと、心配な気持ちか湧いて出てくる。身元もわからない、自分のストーカーを心配するなんて、変な話だとは思うけど。 家についても、まだ気配を感じる。 俺はいつものように、急いで部屋に入りカーテンを開ける。 ……………いるよ。 電柱の後ろの影。やっぱりあそこが定位置らしい。…心配だなあ、早く帰れよ。そこでジッと見てても、俺の行動はいつもと一緒だよ。 飯食って、風呂入って、寝るだけだから。 …って、こうやって俺がその見てる限り、向こうも帰らないのか。 …よし、じゃあ、一時休戦といこう。次は何時間でも耐えてやると思ってたけど、さすがに今日は…。 ふぅ、と一息ついて、俺はカーテンを閉めた。そして、電気を消してリビングに行く。 ………心配だ。 こんなにそわそわした気持ちになるのは随分久しぶりだ…。ピアノをしてる妹の発表会の時以来だ。 ああ、胃がもぞもぞする…。 無事に、帰ったのかな。明日からあの視線が無くなるなんて、そんなの嫌だ。 ご飯も早食いして、お風呂も超猛スピードで入って、リビングでジッとしてみるが……やっぱりこの心配な気持ちは消えない。 「……お兄ちゃん、また変な顔してるよ。」 また、妹に、指摘された。 「…ん?まぁ、うん…ちょっとな…。」 「こんな時間にそわそわして……、お兄ちゃん、もしかして…」 「え?なに?」 「好きな人できた?」 え、 .
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