826人が本棚に入れています
本棚に追加
/157ページ
ついて、きてる。
おいおい、もう22時だよ?大丈夫なのか?仮にストーカーが高校生だとしたらまずくないか?
じわじわと、心配な気持ちか湧いて出てくる。身元もわからない、自分のストーカーを心配するなんて、変な話だとは思うけど。
家についても、まだ気配を感じる。
俺はいつものように、急いで部屋に入りカーテンを開ける。
……………いるよ。
電柱の後ろの影。やっぱりあそこが定位置らしい。…心配だなあ、早く帰れよ。そこでジッと見てても、俺の行動はいつもと一緒だよ。
飯食って、風呂入って、寝るだけだから。
…って、こうやって俺がその見てる限り、向こうも帰らないのか。
…よし、じゃあ、一時休戦といこう。次は何時間でも耐えてやると思ってたけど、さすがに今日は…。
ふぅ、と一息ついて、俺はカーテンを閉めた。そして、電気を消してリビングに行く。
………心配だ。
こんなにそわそわした気持ちになるのは随分久しぶりだ…。ピアノをしてる妹の発表会の時以来だ。
ああ、胃がもぞもぞする…。
無事に、帰ったのかな。明日からあの視線が無くなるなんて、そんなの嫌だ。
ご飯も早食いして、お風呂も超猛スピードで入って、リビングでジッとしてみるが……やっぱりこの心配な気持ちは消えない。
「……お兄ちゃん、また変な顔してるよ。」
また、妹に、指摘された。
「…ん?まぁ、うん…ちょっとな…。」
「こんな時間にそわそわして……、お兄ちゃん、もしかして…」
「え?なに?」
「好きな人できた?」
え、
.
最初のコメントを投稿しよう!