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…人に対しても、そうだ。
友人も、多い方だと思うし…うまくやってる。けどまぁ…親友だなんだっていうのは、いない、かなぁ。幸吉とは他の友人に比べれば、深い仲だと思うけど。
なんか、一緒に居て、楽なんだよな。
…恋人も、過去には居たし…それなりに好きにはなるが、本当の意味では好きになれていないと思う。
告白されて、少しの可能性を期待して付き合ったりはするけど…結局、ダメになってしまう。
だから、今はあえて恋人は作らない。好きだと思える人が現れるまで。
自分1人のことなら、別にいいけど…相手がいることには、興味本位で手を出したらダメだってことは学習した。
でも、俺に視線を送る、誰かのことは、気になってしまうわけで…。これは、興味本位…なのか?
どんな子なんだろう。
想像してしまう。
俺のことを、好きなんだろうか。
それとも、ちょっとした嫌がらせ?
他に、なにかわけがあるのか…
考えてしまう。
「ぬぁ……死んだかもしれん……」
小テストと授業が終わり、幸吉はどこから出したのかわからないような変な声を出した。
「普通に前回の復習問題だったろ?なんで死ぬんだよ。」
「できるやつには分からんのじゃ!この凡人の苦悩は!!!ほら!早く行くぞっ!シューズ!シューズ!」
くわっ!っと起き上がって、次には目をキラキラさせる幸吉。ほんと、切り替え早いなあ。
「まだHRが残ってるだろ?」
呆れて、ふっと笑いが溢れた。
そんなとき
あ……あの視線だ。
キョロキョロ辺りを見渡したいのを必死で我慢した。だって、キョロキョロして、向こうをビビらせたら……って、なんかこの考えおかしいかな…。
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