夜中の出来事。

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目頭もまた熱くなる。 「翔ちゃん、とりあえず廊下出よっか?」 凄く落ち込んでいるような声をして言う優陽さん。私は頷き、廊下へと出た。 ********************* 廊下に出ると、両手を合わせて謝ってきた。 「本当にごめんね。俺、寝ぼけるとなんか抱きついちゃうみたいで....決してわざとじゃないんだ」 「はい、ぐすっ。それは分かってます...大丈夫です」 涙を袖で拭いて、 「水飲みに行ってもいいですか?」 さっきのこともあり、当初の目的を忘れていた。私は台所に向かって歩きだす。 「うん。台所反対側だよ」 優陽さんに導かれ、台所へ向かった。 ***************** 「すいません」 コップの中の水に、少し口をつける。 「どうして?謝るのはこっちだよ。でも、なんで?」 シンクに寄りかかり、優しく訊ねる優陽さん。 「私凄く泣き虫で方向音痴で、迷惑かけることが多くて。さっきだって...」 項垂れる私に優陽さんは、ぽんぽん頭を撫でて言った。 「そうだとしても、俺はそんな翔ちゃんが好きだよ」 さらっと言われたその言葉に、驚きを隠せなかった。 「す、好き?」
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